Category本 1/1

趣味は読書と映画鑑賞と音楽鑑賞です。地味で悪かったな。

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映画「ノー・カントリー」と「ゼア・ウィル・ビー・ブラッド」を観た。どちらも圧倒的な重量感の暴力に満ちた描写が多く、GWに見に行った「ノー・カントリー」なんかは、最後まで緊張しすぎで観終わった時、胃が痛くて吐きそうになった。どっちも主題や描く世界は違うんだけど、やっぱ昨今の世界の閉塞感とか、未来の展望が見えない焦燥感が、こういう映画作りに駆り立ててんじゃないかなあと思った。どちらもおすすめ。まだどっ...

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本棚の一角は赤い背表紙が今も占領

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ふと何かの拍子に、昔読んだ短編小説が気になってしょうがなくなり、本棚をひっかき回して再読する事がありますが、先日、筒井康隆の短編「鍵」のラストシーンを突然、風呂の中で思いだして猛烈に読みたくなり、パンツもはかずに本棚の筒井康隆ライブラリーを探したが見当たらず、あきらめられずに翌日、パンツもはかずに本屋へ。たしか「バブリング創世記」って短編集に収録されてた記憶があるのだが。ないなーないなー、ないない...

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人々のかたち

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まえまえから、女性の手による硬質な文章が好き、なのですが、この度初めて読んだ、塩野七生には完全にノックアウトされた。「ローマ人の物語」はハードルが高すぎるので、親しみやすそうな映画エッセイ「人々のかたち」を読んだのだが、実に含蓄に富んでいて面白い。引用したくなる一文多し。  「・・・観る者をシラケさせない程度の誇張が、創作には   不可欠というわけだ。言い換えれば、真実の現実ではない   かもしれ...

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本谷有希子 「生きてるだけで、愛。」

前々から本谷有希子には注目していたが、ううーむ。この最新作「生きてるだけで、愛。」の切れ味はなんなんだ。すげえ。このエキセントリックな物語を通じて、つきつけられるのは男女の恋愛関係の、どうしようもなさ、である。主人公の女は、もう、マジでどうしようもない女なのだが、さらに、恋人に向かって言い放つ。「振り回すから。お願いだから楽しないでよ」愛とは相手を受け容れることだ、とはよく言ったものである。中途半...

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青山七恵「ひとり日和」

芥川賞受賞作「ひとり日和」を、掲載誌(文藝春秋)を買って読んだ。淡々とした描写が大半を占め、最初はすこし単調に感じるが、主人公の、葛藤から自立へと心理的に立ち上がっていく様、ときおり挿入される、大きな振幅の感情の表現の仕方(ひさびさに本読んで鳥肌が立った)、効果的に導入された、象徴としての、電車の駅と自宅の視点移動。村上龍も、賞の講評で言ってたが、主人公に、すんなり同化して読める。僕は、けっこう、...

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最近の読書

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村上龍 「愛と幻想のファシズム」を、数年ぶりに読み返した。面白い、面白いんだが、結局この人は、「コインロッカー・ベイビーズ」を越える作品は二度と書けないんじゃないのか、と思った。情念の薄まった分を、情報量で水増しして帳尻合わせしているように見えて、仕方がない。阿満利麿「日本人はなぜ無宗教なのか」もやっとこさ読了。宗教に対してはまったく無頓着で、ただこのままずっと無頓着のままでええのか、という漠然と...

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「ジョゼと虎と魚たち」

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 夜、筋トレをすると、脳内にアドレナリンが分泌されるからか、興奮してなかなか寝付けない。だから本棚の本をパラパラめくって読み返し、じっと眠くなるのを待つのである。 それで今、田辺聖子「ジョゼと荒と魚たち」を手にとり、拾い読みをしている。(以下、ネタバレありです)主人公のジョゼが動物園に虎を見に行くシーン。何度読んでも、胸が締め付けられる。身障者のジョゼは生まれて初めて、動物園で虎を見る。「夢に見そ...

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休日出勤した勢いで本屋へ。本とマンガを買い込む。マンガ:真鍋昌平「闇金ウシジマくん」5巻松本次郎「フリージア」6.7巻安野モヨコ「働きマン」3巻本:ポール・オースター「シティ・オブ・グラス」本谷有希子「腑抜けども、悲しみの愛を見せろ」 机の上には、村上龍「愛と幻想のファシズム」、阿満利麿「日本人はなぜ無宗教なのか」が読みかけ。 ええ年こいてマンガ読んでる場合か?はい、読んでる場合です。きょうだって...

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最近読んだ本

村上龍「どこにでもある場所とどこにもいないわたし」内容はたいした事なかったが、後書きでいい事言っていた。曰く、「自分が若かった頃のような右肩上がりの時代に、 反体制的な小説を書くのは時代の要請であり、小説の使命だった。 今のような時代でむしろ描かなければいけないのは、希望である」山本甲士「かび」嫁はんが図書館で借りてきたのを又借りして読んだ。とにかくどうしようもなくやな奴が続々出てくる小説。主人公...

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作家・桐野夏生の「熱量」

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小説に限らず、こと芸術作品を生み出すに当たっては、作者は、初期にあってはその情動、思いのたけをけっこうノンコントロールで作品にぶつけて来、結果、荒削りだが生命感溢れる作品が生まれがちである。ところが作を経るにつれ、作者も、その初期衝動は薄れ、薄まってきた情動、想像力をテクニックや情報量で補おうとし始める。「ほとばしっていた」ころのテンションをキープしようとして、あの手この手で悪戦苦闘し始めるのが、...

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