ポップスターであり続けるということ
2008/07/29(Tue)
YUKIのファンになって数年になります。
かつてジュディマリの頃は、なんだか作りものっぽい気がして、
ロクに聞きもせず、敬遠していました。当時はポップ自体受け入れ難かった嗜好がありましたし。

ソロになってから、その良く伸びるゴムのような強靭な声と、ロリっぽさと儚げさと力強さが
プリズムのようにランダムに見え隠れするボーカリゼーションに魅せられはじめたのですが、
それはそれとして、ソロになってもミュージシャンとしての立ち位置にあまり変化がないことに
僕は、あれ、と奇異に、かつ、好意的に受け取ったのでした。

言い換えれば、立ち居地を変えない、ミュージシャンとしての足腰の強さにほれたのです。
ソニーの看板ミュージシャンとしての重圧に耐え、そして自分の幼な子の突然死という、
(子を持つ身からしてみれば特に)気が遠くなるような不幸を乗り越え、不特定多数の
ポップスターであり続けるたくましさ。それに何時しか打たれていたのでした。

闇夜にともった灯台のように、砂漠で咲く花のように。
寄りかからず、ただひたすらにありつづけること。
ふと自分の歩みに不安がよぎる時、突風吹きすさぶ中、その変わらない姿を見て
自分の進む方向や歩き方に間違いがないことを確認したくなるのかもしれません。
ジャンルに貴賎はなく、「ただあり続けること」の偉大さ。そういう観点でアーチストや芸人を
見はじめたのは三十代を超えてからのように思います。
ポップスターであり続ける彼女をこれからもリコメンドしていきたい。


涙の河を 泳ぎきって
旅は終わりを告げ
光の音に導かれて
ここまで来たけど

ひらいた手のひら
あなたのかわりに
哀しみを抱いて
見果てぬ空の上

あなたは今も しかめ面で
幸せでしょうか
愛してくれる優しい人
みつかるといいね

花咲く丘まで 口笛吹いてこう
いじわるな人が とやかく言うけど
私は どこかで 間違えたかしら?
今はわからない
答えは 空の上

三日月が ゆらりついてくるよ
私を見透かして
見たことのない場所へと まだ
歩いていけると 思ったんだ

私はこのまま 信じてゆけるわ
愛の強さゆえ 優しき獣ゆえ
花咲く丘まで 口笛吹いてこう
喜びを抱いて 見果てぬ空の上

咲くのは
光の輪
高鳴るは
胸の鼓動


            YUKI 「プリズム」


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