レビュー「ステキな金縛り」
2011/10/31(Mon)
「ステキな金縛り」を劇場で見てきた。三谷幸喜作品を劇場で観るのは初めて。

これから観る方も居られると思うので、ネタバレ的な内容は控えますが、私自身は
かなり楽しめました。結果として薄っぺらい映画はごまんとあるけど、はなから
軽さを狙って、狙い通り軽いと言いますか。変に泣かせようとか、感動させようも
無かったし。ちゃんと人間同士の会話でストーリーが進行するところは、さすが
舞台出身、最近の映画だともう、アングルとかカット割とか特殊効果とか、もう
CGでなんでもありで、観ているほうは少々食傷気味なんだが、今回は、このオー
ソドックスさが却って安心して楽しめた。ギャグもすごくベタなんだけど、会話と
編集のテンポ、要は「もって行き方」で笑いを取れてる。(実際、劇場内大爆笑)
この辺も舞台で鍛えた肌感覚でやれてると思う。自分も落研にいたから多少経験は
あるけど、笑いが取れる「間」とか「空気」は、経験積まないと生理的につかめない
のである。

ってこうやって書くと、マーケティングとかCGだとか、食べ物で言えば化学調味
料は必要最低限にして、素材の味を十分に引き出したほうがおいしい、みたいな
お手本のような作品だと思います。

ただ、いかんせん物足りないと言えば、この監督さんには、軽い中に人の業をさらっと
えぐるようなつっこみがもう少し欲しい。ドタバタの中に人生の機微を瞬かせる
ことができるようになったら、もう怖いものなしでしょう。

個人的には脇役の生瀬勝久、TKO木下の使い方がもったいなく思えた。
あと小道具で「スミス都へ行く」と「素晴らしき哉、人生!」が出てくるのにも感涙。
あとねー、それから、それから、といくらでも出てくるんで、あとは劇場で・・・
ごちゃごちゃ言ったけど、この秋一押しのウェルメイドムービーです。

この記事のURL | 映画 | CM(2) | TB(0) | ▲ top
| メイン | 次ページ